- 1 はじめに – セブ島のお金対策「60秒」クイックガイド
- 2 フィリピン・ペソの基本知識(初めての方向け)
- 3 両替は日本とセブ、どちらで? – 出発前と現地の両替メリット・デメリット
- 4 セブ島での両替:おすすめスポットと注意点
- 5 レートで損しない賢い両替テクニック – ストレスゼロでお得に換金
- 6 セブ島のATM利用法 – 日本のカードでペソを引き出すには
- 7 フィリピンでのカード払いとキャッシュレス決済事情
- 8 やっぱり現金は必要! セブ島のキャッシュ事情と日常対応
- 9 1週間の旅行でいくら必要? セブ島旅行の予算プラン
- 10 セブ島の物価 – 具体的な価格例あれこれ
- 11 チップのマナー – セブ島での適切なチップ金額と渡し方
- 12 ツアー代金や支払い方法のコツ – アクティビティ料金を無駄なく払うには
- 13 お金の安全対策 – 両替・ATMでのトラブルとその回避策
- 14 日本の銀行アプリ & SMS – 海外での金融サービス利用ポイント
- 15 便利な一枚ページ – 旅先で役立つマネーのチートシート
- 16 用語集 – セブ島旅行で耳にするお金関連の言葉
はじめに – セブ島のお金対策「60秒」クイックガイド
セブ島旅行でのお金の扱い方を素早く把握しましょう。到着前に日本で準備すべきもの、現地ですべき両替や支払いのポイントをまとめました。
- 日本から持って行くもの: 現地通貨はフィリピン・ペソ(PHP)です。日本円はそのまま使えないため、できれば10,000円札のような高額紙幣を用意しましょう(一部の両替所は1,000円札等を受け付けない場合があります)。また、**パスポート(原本またはコピー)**も携帯してください。セブの両替所では身分証提示を求められることが多いためです。
- 到着時とその後の両替: 空港到着時に必要最低限(例: 1,000~2,000ペソ)だけをまず両替し、残りは市内の両替所で交換するのが賢明です。空港の両替レートは市内より割高ですが24時間営業で便利なので、SIMカード購入やタクシー代など初日の現金確保に利用します。その後はレートの良い両替所(例: ショッピングモール内)で必要額をまとめて両替しましょう。
- 現金とカードの使い分け: 基本は「小額支払い=現金、まとまった支払い=カード」と心得てください。セブ島では大規模施設や高級店でクレジットカードが使える一方、コンビニ・小規模商店・ローカル市場・タクシーなど多くの場面で現金が必要になります。クレジットカードは必ず1枚持参しておき、ホテル預かり金や高額決済に備えますが、日常のこまごました支払いは現金が主流です。なお、カード払い時には**日本円建て決済の誘導(ダイナミック・カレンシー・コンバージョン)**を断り、現地通貨ペソ建てで支払うのが鉄則です(詳細は後述)。
- 持ち歩き現金の目安と安全管理: 1日あたり1,000~2,000ペソ程度を現金で持っていれば、通常の観光には安心です。高額の現金は持ち歩かず、残りはホテルのセーフティボックスに保管しましょう。1回の外出につき必要最低限の現金のみ財布に入れ、大きなお金は分散して携帯すると安全です。また、予備のクレジットカードやデビットカードを別の場所に分けて持つか、ホテルに保管しておくと盗難・紛失時のバックアップになります。
以上を押さえておけば、セブ島でのお金のやりとりはぐっとスムーズになります。それでは、具体的なポイントを各項目ごとに詳しく見ていきましょう。
フィリピン・ペソの基本知識(初めての方向け)
セブ島の現地通貨とお金の基礎知識を身につけましょう。両替レートの考え方から、日常で目にする紙幣・硬貨の種類、小額紙幣の重要性まで解説します。
通貨概要:フィリピン・ペソと為替レートの仕組み
セブ島を含むフィリピンの通貨単位は**フィリピン・ペソ(Philippine Peso, PHP)**です。記号は「₱」で表され、1ペソ=100センタボ(Centavo)という補助単位に分かれています。為替レートは市場で日々変動しますが、2025年5月現在で1ペソ=約2.6~2.7円が目安です。円とペソのレートは米ドルの動向にも影響されやすく、旅行前や現地滞在中もスマホで最新レートを確認すると安心です。
為替レートの読み方: 両替所では「JPY→PHP」のレート(例: 1円=◯◯ペソ)や「PHP→JPY」のレートが掲示されています。日本円をペソに替える際は「自分が円を売ってペソを買う」ため、掲示板の**“Buy”と“Sell”のどちらが適用されるかに注意しましょう(多くの場合、両替所側から見てあなたの日本円を“買う”レートが提示されています)。例えば日本国内の空港では1円=0.40ペソ、セブ市内の両替所では1円=0.47ペソといった差が生じます。一見小さな差に見えても、1万円を両替すると約700ペソ(約1,400円)の差になる計算です。そのため両替レートは慎重に見比べる必要があります。一般的に、「1円で何ペソもらえるか」が0.36以上**(=1円→0.36ペソ以上)なら悪くない水準と言えます。
セブ島で使われる紙幣と硬貨
フィリピン・ペソには紙幣(お札)と硬貨(コイン)の両方があります。それぞれ色や大きさが異なり、額面ごとに判別しやすいデザインです。主要な種類と特徴を押さえておきましょう。
- 紙幣(ビル): 現行紙幣は ₱20、₱50、₱100、₱200、₱500、₱1000 の6種類です。日本円とほぼ同じサイズで扱いやすく、色も額面ごとに異なります。数字も大きく印刷されているため判別は容易でしょう。旅行中によく使うのは₱20~₱100あたりの小額紙幣です。₱20紙幣はジプニー(フィリピンの乗合バス)やちょっとしたチップで重宝しますし、₱100紙幣はタクシー運賃や小規模な買い物で頻繁に登場します。一方、₱500紙幣以上は高額紙幣に分類され、₱1000紙幣は特に大きなお会計(ホテル宿泊代や高級ディナーなど)で使う場面が中心です。ローカルな商店やタクシーでは₱1000のお札は敬遠される傾向があるため、小額紙幣に崩して持ち歩くとスムーズです。
- 硬貨(コイン): 現行の硬貨は ₱10、₱5、₱2、₱1 の4種類です(補助単位センタボ硬貨として₱0.25=25センタボがありますが、それ以下の10・5・1センタボ硬貨はほぼ流通していません)。観光客が目にする硬貨は主に₱1・₱5・₱10で、₱10コインは小さなチップとしてちょうど良い額面です。₱1・₱5コインはお釣りの端数調整で使われることが多く、₱0.25(25センタボ)は4枚で₱1になるため持っておくと端数支払いに便利です。なお、コインはデザイン変更や記念硬貨も存在しますが、大きさや色で見分けられます。センタボ硬貨は観光中に見かければラッキーなくらい出回っていません。
簡単な偽札チェックと破損紙幣の取り扱い
高額紙幣を中心に偽札が出回るリスクは低くありません。旅行者でも簡単にできるチェック方法として、透かし模様・ホログラム・紙質に注目しましょう。フィリピン紙幣は本物なら透かしに英雄の肖像が浮かび、表面に凹凸のある印刷が感じられます。また、現地の人に怪しい紙幣を見せて確認してもらうのも有効です。万一、受け取った紙幣が不審な場合は、その場ですぐ両替所や店員に申し出て交換をお願いしてください。後からでは証明が難しく、対処が困難になります。
破れ・汚れのある紙幣にも注意が必要です。フィリピンでは破損したお札は店で受け取り拒否される場合があり、両替所でも汚い紙幣は断られることがあります。日本から持参する1万円札も、なるべく新しく綺麗なものを用意しましょう。受け取ったペソ紙幣がひどく破れていた場合は、早めに銀行で交換するか、大型店で使って処分するのがおすすめです。
小額紙幣(細かいお金)の重要性 – 入手法と使いどころ
セブ島旅行では小額紙幣の確保がとても大切です。タクシーや小さな売店では大きな紙幣を嫌がられることが多く、お釣りがないと言われるケースもしばしばです。たとえば₱500や₱1000札しかないと、「小銭がない」と運転手に断られて困ることも…。そのため、₱100以下のお札を常に数枚は持ち歩くよう心がけましょう。具体的には、₱20紙幣や₱50紙幣をタクシー代やチップ用に準備し、₱100紙幣も何枚か財布に入れておくと安心です。
小額紙幣の入手方法: 両替時にお願いして小さい額面を多めにもらうのが基本です。「Small bills, please(小さいお札をお願いします)」と伝えれば、可能な範囲で₱100や₱50を混ぜてもらえます。また、ホテルのフロントや大型店舗で買い物した際に大きいお札をくずしてもらうのも手です。₱1000札しかない場合は、先にコンビニ等で小さな買い物をしてお釣りを確保すると良いでしょう。現地についてすぐは空港の両替所係員に相談し、ある程度細かいお金を手に入れておくと、その後の移動がスムーズになります。
両替は日本とセブ、どちらで? – 出発前と現地の両替メリット・デメリット
日本国内であらかじめペソに両替していくべきか、それとも現地到着後に両替した方が良いか、悩む方も多いでしょう。それぞれの利点と欠点を把握し、ベストな方法を選びましょう。
日本で両替するメリット・デメリット
メリット: 日本で両替しておけば、到着直後から慌てずに済む安心感があります。成田や羽田など主要空港の両替所、都市の金券ショップ、銀行などで事前にペソを手に入れられます。特に深夜到着で空港両替カウンターが混雑しそうな場合や、現地でATMカードが使えないリスクに備えて現金を確保したい場合に有効です。
デメリット: レートの面では日本での両替は不利なことがほとんどです。日本国内では手数料が上乗せされるため、同じ額の円を両替しても受け取れるペソの量が現地より少なくなります。上でも触れた通り、1万円あたり数百ペソ単位の差が出るため、日本円からペソへの事前両替は最小限にとどめるのが賢明です。また、日本ではペソを扱う店舗自体が限られるため(金券ショップでは在庫が無い日もある)、希望の日に両替できない可能性もあります。
結論: 日本での両替は“保険”程度に考えましょう。到着当日の移動費や食事代として1~2万円分を目安に両替し、それ以上はセブ島で両替する方が得策です。日本で両替するなら、手数料の安い順に「金券ショップ > 専門の両替商(Travelex等) > 空港両替所」をあたってみてください。
セブ島現地で両替するメリット・デメリット
メリット: 総じてレートが良いことが最大のメリットです。セブ市内の両替所では、日本国内より有利なレートが提示されることが多く、特に街中の両替商なら日本より数%~10%近く多くペソを受け取れる場合もあります。また、ショッピングモール内の店舗など安全な環境で両替でき、まとめて高額を交換するのにも向いています。レート比較もしやすく、複数の店を見比べて一番良い条件を選ぶことも可能です。
デメリット: 到着直後には現地通貨が手元にないため、空港で少額を両替する手間が生じます。ただしこれは上記の通り必要最低限に留めればよいでしょう。また、現地で高額を両替する際はパスポート提示など手続きが入る場合があります。加えて、両替所によっては営業時間が限られるため、夜間や早朝は利用できない場合もあります(空港は24時間可)。総じて、現地での両替は多少の時間と手間を要するものの、その分得られるリターン(レート差)は大きいと言えます。
結論: 大多数の旅行者には「到着後現地両替」が最適です。日本ではタクシー代程度を用意し、残りはセブ到着後にレートの良い両替所で換金しましょう。
ベストな両替プラン: 空港で少額→市内で本格的に
上記を踏まえた一般的なおすすめプランは次の通りです。
- 空港で最低限だけ両替: セブ・マクタン空港に到着したら、まず1,000~2,000ペソ程度を空港の両替カウンターで入手します。SIMカード購入代(現金のみ)やタクシー料金(メーター制タクシーで市内まで₱300前後~、定額タクシーは₱600前後)に備えるためです。空港のレートは市内より劣りますが、日本で替えるよりは良心的な水準なので、初日行動に困らない分だけ替えておきます。空港カウンターは深夜便でも24時間営業なので安心です。
- ホテル到着後に市内で両替: 宿泊先に荷物を置いたら、市街地の評判の良い両替所へ行きましょう。大型ショッピングモール(後述のアヤラセンターやSMモール等)に入っている両替所は、レートが比較的良く安全なので初心者にもおすすめです。複数店舗を見比べてレート表をチェックし、一番ペソを多くくれるところで必要額を両替します。パスポートの携帯もお忘れなく。両替後はその場で金額を必ず確認し(チェック方法は後述)、無事に交換完了です。
このように段階的に両替することで、レート面でも安全面でもベストな結果が得られます。「空港は利便性優先で最低限、市内で本番」と覚えておきましょう。
USD(米ドル)を持参するケースは有効か?
一部の旅行者は「日本円ではなく米ドルを持って行った方が得か?」と考えるかもしれません。米ドルは世界的に流通し、フィリピンでも日本円より受け入れられやすい通貨ではあります。しかし、一般的な観光旅行ではUSD持参は必須ではありません。
米ドル持参の利点: フィリピンの高級ホテルやカジノ、大手ショップの中には、ごく一部ですが米ドルでの支払いを受け付けているケースがあります。また、万が一日本円の両替に苦労した場合の代替手段として、ドルを持っていれば現地での換金先が多少広がる安心感はあるでしょう。
米ドル持参の欠点: 実際には、米ドル払いができるのは限定的で、お釣りは結局ペソで受け取ることがほとんどです。さらに店舗側が独自レートを設定するため、市場レートより不利に換算され損をすることもあります。小規模店やローカル地域ではドルは通用せず、結局ペソに両替する必要が生じます。二度手間になる上、円→ドル→ペソと両替を重ねればその都度手数料がかさみます。
結論: 特別な理由がなければ日本円を直接持参し、現地でペソ化する方法で問題ありません。 日本円はセブ島の両替所で幅広く取り扱われており、日本円→ペソの直接両替で十分に良いレートが得られます。ただし、長期滞在や他国周遊を予定しており、米ドル現金を持っておきたい場合は例外的に持参を検討しても良いでしょう。その際も、あくまで非常用か特定用途向けと割り切り、基本は現地ペソ調達で旅を進めるのがおすすめです。
セブ島での両替:おすすめスポットと注意点
セブ島には空港から街中まで様々な両替スポットがあります。レートの良い両替所の見極め方や、場所ごとの利便性・安全性の違い、利用時のマナーについて解説します。
空港の両替カウンター – 利便性とレートのトレードオフ
マクタン・セブ国際空港の到着ロビーには複数の両替所があります。旅客にとって大変便利ですが、レートは市内に比べやや割高に設定されています。いわゆる**「観光地価格」**で、利便性の代わりにレートが犠牲になっている状態です。市内に出ればもっと良いレートの店が見つかるため、空港で全額両替するのは得策ではありません。とはいえ、前述の通り日本国内で替えるよりはまだ良心的なので、初日活動に差し支えない範囲での両替に適しています。
空港両替の利点は、なんと言っても24時間営業であること。深夜便・早朝便でも安心して利用できます。またスタッフは概ね英語対応に慣れており、日本円からペソへの交換もスムーズです。欠点は前述のレート面の他、到着便が重なる時間帯は行列になる可能性がある点です。特に大型機が着陸した直後は混み合うため、急がないなら列が落ち着くまで待つのも一手です。
使い方: 空港では到着直後に必要となる分だけ両替するのがポイントです。典型的な出費はSIMカード代(プリペイドSIMは空港で₱300~₱400程度で販売、現金のみ)とタクシー料金(エアポートタクシーは市内まで₱600前後、白タクシーなら₱300前後+高速代)です。これらに備え、₱1,000~₱2,000ほどを目安に交換しましょう。「もっと安全に」という方は事前に送迎サービスを予約し、料金をカード払いまたは日本円払い(対応業者のみ)にしておけば、空港で慌てて両替する必要すらなくなります。
ホテルやリゾート内の両替 – 利用は最小限に
高級ホテルや一部のリゾートでは、フロントで日本円からペソへの両替サービスを提供していることがあります。利点は、宿泊客向けで安全かつ手軽に利用できること。しかし欠点はレートが著しく悪い場合が多い点です。ホテルは利便性サービスの一環として提供しているため、市中の相場よりかなり低めの率しか提示されない傾向があります(手数料も内蔵されています)。また営業時間もフロント業務時間に準じるため、深夜は対応不可のことが一般的です。
使い方: ホテルでの両替は**「本当に困ったときの最終手段」と考えましょう。どうしても市内に出られず現金が足りなくなった場合など、少額だけ利用する程度に留めるのが無難です。それでもレートを確認し、事前に他所と比べて極端に損でないかチェックしましょう(ホテルによっては意外と良心的なケースも稀にあります)。ちなみに、リゾートホテルではUSD現金のまま支払いできる場面もありますが、その際もお釣りはペソ**になるため注意が必要です。いずれにせよ、ホテル内での両替に頼りきりにならないよう、早めに街中の両替所を利用する計画を立てておくと安心です。
ショッピングモール内の両替所 – レート良好&安全で初心者向き
セブ市内の大型ショッピングモールには、公認の両替所が複数入店しています。例えばAyala Center Cebu(アヤラモール)やSM City Cebu、SM Seaside Cebuなどは買い物客だけでなく両替目的の旅行者にも人気のスポットです。利点は、モールという人通り多い安全な環境下で比較的良いレートが提示されること。また、一つのモール内に数カ所の両替カウンターがあるため、レート比較がしやすいというメリットもあります。
主なモール両替所と特徴:
- アヤラセンター・セブ(Ayala Mall)内: 両替所の激戦区とも言えるスポットです。モール地下1階 Rustan’sデパート前にある**「BY FOREX (DROP BY FOREX)」はレート最強との呼び声が高く、日本人にも特に人気の穴場です。奥まった場所にありますが、その分混雑も少なく安定した好レートが魅力。スタッフも日本円の取り扱いに慣れており安心感があります。さらにペソから日本円への再両替も可能な貴重な所なので、帰国前に余ったペソを円に戻す際にも重宝します。もう1カ所、1階中央広場近くにある「GPC Money Exchange」**も便利です。緑の看板が目印で営業時間は平日8~17時(土日休)と限られますが、立地が良く見つけやすいため買い物ついでに立ち寄れます。こちらは主要通貨の両替に幅広く対応し、日本円→ペソもスムーズです。※アヤラ内には他にも数店あります。2024年時点で特に良かったのはRustan’s前の両替所だったとの情報もあります。
- SMシティ・セブ(SM City Cebu)内: アヤラと並ぶ大型モールで、観光途中の両替にも便利です。SMシティ内には複数の両替カウンターがありますが、レートはどこもほぼ統一されています。そのため「どの店が得か?」と悩む必要はなく、空いているカウンターを選べばOKです。待ち時間や対応スピードに違いがあるくらいなので、急ぎなら列の短い所へ行きましょう。SMでは両替時にパスポートの提示または番号記入が必要になることが多いです。財布しか持っていないと困るので、スマホにパスポート写真を入れておくか番号をメモしておくとスムーズです。
- SM Seaside City Cebu(SMシーサイド)内: セブ最大級のモールで、市中心部から少し離れますが観光で訪れる方もいるでしょう。ここで両替するなら、1階のSMスーパーマーケット内カウンターが断然おすすめです。大型スーパーの一角にあり、セキュリティもしっかりしていて安心して利用できます。フィリピンでは大手スーパーの中に両替所があることが多く、買い物ついでに換金できるのが特徴です。SMシーサイドでも、スーパー店舗奥に「MONEY CHANGER」と掲示されたブースがあります。円安傾向の中、日本円→ペソのレートは以前より悪化していますが、この両替所では比較的良心的なレートが提示されていました。街中の一部怪しい店より安定した率が期待できます。
モール両替の注意点: ショッピングモール内は基本安全ですが、大金を受け取った後は油断禁物です。他の買い物客に混じってすぐ財布にしまい、人前で大量の紙幣を数え続けるのは避けましょう(計算チェックは必須ですが、場所を選んで手早く行う)。またモールの開店時間に留意してください。多くは朝10時~夜8~10時営業なので、早朝や深夜は利用できません。
街中の両替商(路面店・ダウンタウン) – 安全確認と慎重な利用を
セブ市内にはモール以外にも独立系の両替所が数多くあります。特にダウンタウン(コロン通り周辺)や繁華街では、店舗の軒先で「Money Changer」の看板を掲げた小さな両替商も見かけます。利点としては、場所によってはモール以上の好レートを掲示していることがあり、一見「ここが一番お得では?」と思えるケースがある点です。欠点は、信頼性や安全性にバラつきが大きいことです。極端に良すぎるレートを提示して客引きをする店には要注意で、不正や詐欺のリスクが高まります。
安全に利用するチェックリスト: 路面の両替商を使う場合は以下を確認しましょう。
- 正規営業許可: 店内に銀行中央の許可証や事業登録証が掲示されているか。無許可営業(いわゆるヤミ両替)は違法で、旅行者にも罰則が及ぶ可能性があります。
- 店舗の様子: 換金カウンターがきちんと設置され、スタッフが複数名いて業務をしているか。薄暗い店内で人が居ないような所は避けます。
- レートの妥当性: 他所と比べて明らかに良すぎるレート(極端な場合数十%も高い)を提示していないか。相場より若干良い程度なら競争上ありえますが、異常に高い場合は疑いましょう。
- その場で換金・計算: 契約書類を書かせて後渡し、等の妙な手続きを要求されないか。基本は円を渡してすぐペソを受け取り、その場で完結です。
利用時の注意: 路上で声をかけてくる客引きには乗らないことが第一です。「Good rate!」などと言って誘導する人にはついて行かず、自分で信頼できる店を選びましょう。万一そうした人について行ってしまうと、偽札をつかまされたり途中で金額をごまかされる詐欺被害につながります。実際、「ペソ?両替できるよ」と道端で近寄ってきた人物に日本円を渡したら、そのまま逃げられた…という笑えない事例もあります。違法な両替行為はトラブルの元になるだけでなく、フィリピンの法律違反となるため絶対に避けましょう。必ず正規の両替所を利用し、安全な環境で取引することが鉄則です。
両替時の基本マナー:身分証・レシート・その場での確認
セブ島で両替をする際は、いくつか覚えておきたいマナーや習慣があります。スムーズかつ安心して取引するために押さえましょう。
- 身分証(パスポート)の提示: 多くの両替所でパスポート等の身分証明が必要です。特に一定額以上を両替する場合や、信頼性の高い都市部の両替所では公的IDの提示を求められるのが一般的です。見せるだけでなく、パスポート番号や氏名を記録される場合もあります。旅先で常にパスポート原本を持ち歩くのが不安なら、カラーコピーと顔写真付きの身分証(マイナンバーカード等)を携行し、必要に応じて提示すると良いでしょう。ただしモール内や空港など管理の厳しい場所ではコピー不可で原本必須のこともあるので、ケースバイケースで判断してください。
- レシートの受け取り: 両替が完了したら、必ずレシート(控え)を受け取りましょう。店によりますが、通常は取引額やレート、手数料、日付が記載された紙片をもらえます。これは後述する大金持ち出し時の証明にもなりますし、なにかトラブルがあった際の記録として重要です。レシートは旅行中保管し、不要になったらシュレッダーや細かく破るなど個人情報の管理にも気を配ってください。
- その場で金額を確認: 両替所のカウンターを離れる前に、受け取った現金とレート・金額を必ず確認しましょう。具体的には、円からペソの換算が電卓どおりか、紙幣の枚数が合っているかをチェックします。スタッフが目の前で数えてくれますが、人間の手作業なのでミスもゼロではありません。また稀に悪質な業者だと少額を抜いて渡すケースもあるため、自衛が必要です。チェックポイントとして、大きな紙幣(₱500・₱1000)は特に慎重に数え、紙幣の状態もざっと確認します(破れや極端な汚れがないか、旧デザインでないかなど)。問題があればその場ですぐ指摘しましょう。一度カウンターを離れると証明が難しくなります。後ろに他の客が待っていても遠慮は無用、自分の大切なお金を守る行動を優先してください。
以上のマナーを守れば、両替トラブルの多くは防げます。特にパスポート携帯とその場確認は必須と覚えておきましょう。
レートで損しない賢い両替テクニック – ストレスゼロでお得に換金
より良いレートでフィリピンペソを手に入れるために、両替時のちょっとした工夫や注意点を知っておきましょう。
レート表示板の正しい読み方(BuyとSellの違い)
両替所に掲示されたレート表は、一見すると数字がずらりと並び戸惑うかもしれません。ポイントは、表示が「自分にとって有利か不利か」を理解することです。多くの店では、自国通貨(ペソ)に対する各国通貨の買取・売却レートを掲示しています。例えば「JPY – Buy 0.40 / Sell 0.47」と書かれていたら、これは店が日本円を1円あたり0.40ペソで買い取る(=こちらが円を渡してペソをもらう場合のレート)、逆に店が日本円を売る(こちらがペソを渡して円をもらう)なら1円=0.47ペソ分要求するという意味です。旅行者が円→ペソに両替する場面では、Buy欄の数値があなたに適用されます。したがってBuy欄の数値が大きいほど多くのペソを受け取れることになります。
一方、「Sell」は逆方向のレートで、現地通貨を売って外貨を買うとき(余ったペソを円に戻すとき)に適用されます。こちらはSell欄の数値が小さいほど少ないペソで円を買えるため有利です。要はBuy高・Sell低が理想ですが、現実には両替商も利益を取るためBuyよりSellが常に低めになっています。この差額が彼らの手数料収入に当たる部分です(スプレッド)。「スプレッドが小さい店ほど良心的」とも言えます。
確認ステップ: 例えばある店での表示が「JPY – Buy 0.36 / Sell 0.33」だったとします。この場合、円→ペソでは1円=0.36ペソ、ペソ→円では1円=0.33ペソということです。**「1 ÷ 両替レート」**で円換算してみると、Buyの場合ペソ1単位に対し約2.78円、Sellでは約3.03円となります。この差が手数料ですね。この例ではBuy=0.36というのは悪くない水準なので、円→ペソ両替には適していると言えます。
小額テスト両替とタイミングの見極め
初めて利用する両替所や、掲示レートに自信が持てない場合、いきなり全額を両替せず小額から試してみる方法があります。たとえば1万円だけまず両替してみて、提示どおりの額がもらえるか確認するのです。電卓で計算した金額より明らかに少なければ何らかの不正または手数料隠しの疑いがあります。その場で理由を尋ね、納得できなければそれ以上の両替はやめましょう。逆に正確なら、その店は信頼できると判断して残りの両替を任せられます。
また、一度に大金を替えず、必要に応じて複数回に分けるのも一つの戦略です。為替相場は日々動くため、滞在中に円高・ペソ安が進めば後日両替した方が得になることもあります。もちろん逆もありえますが、全額を最初の日に替えてしまうより、2~3日に一度の割合で様子を見ながら両替するのもリスク分散になります。ただし両替回数を増やすとそれだけ街中で現金を扱う回数も増えるので、防犯面には気を付けましょう。
「小さいお札でお願いします」 – 賢い両替オーダー方法
前述したように、小額紙幣の確保は旅の円滑さに直結します。両替の際、受け取る紙幣の組み合わせをリクエストすることも可能です。英語で「Small bills, please.」と言えば、「小さいお札を混ぜてもらえますか?」の意味になります。例えば2万円を両替する際、「₱1000札ではなく₱100札や₱500札を混ぜてほしい」といった希望を伝えられます。大抵の両替所は嫌な顔せず対応してくれるでしょう。特にアヤラモール内「DROP BY FOREX」のような日本円に慣れた両替所では、申し出れば快く₱100札を多めにくれることもあります。
また、受け取った現金をその場で確認するときも、ただ数えるだけでなく「₱1000札が◯枚、₱500札が◯枚…」という風に内訳を把握しておきましょう。₱1000札ばかり渡されて困る場合は、遠慮なく「Can I have some smaller notes?(もっと小さい紙幣に替えてもらえますか?)」と頼んでOKです。せっかく良いレートで両替しても、小額がないと後々不便なので、このひと手間を惜しまないようにしましょう。
カウンターでの落とし穴 – よくあるミスと回避策
最後に、両替時に陥りがちな**「あるあるトラブル」**を挙げ、その回避策を共有します。
- 表示と実際のレートが違う: 店頭のボードには良いレートが出ていたのに、いざ両替するとき「今朝レート変わった」などと言われて別の率を提示されるケースがあります。これを防ぐには、「このレートで両替できる?」と事前確認することです。掲示板を指差してスタッフに念押しし、Yesと言わせてから手続きを始めましょう。それでも変えてくる悪質店は避けるしかありません。
- 手数料の有無: 両替商によっては別途手数料を取るところもあります(ほとんどはレートに含めています)。**「Feeなしですよね?」**と念のため確認し、不明瞭な答えなら利用しない方が安全です。基本的に大手モール内の店で追加手数料はありません。
- レシートやIDを軽視しない: 面倒だからとID提示を拒否したり、レシートいらないと言ったりするのはNGです。規則に従わない客は敬遠される可能性がありますし、自分のためにも記録は残しましょう。
- 旧紙幣を混入される: 非常に稀ですが、流通終了となった古いデザインの紙幣が交ざることがあります。日本人には判別しにくいですが、明らかに他と色合いが違うお札があれば確認を。2010年代後半以降の新デザインかどうか、怪しければ受け取り直後に申し出て交換してもらいましょう。
こうした**「両替あるある」も、冷静に対処すれば問題ありません。基本はその場での確認と質問**を怠らないことです。少しでも不安があれば、無理せず別の信頼できる店に行く判断も大切です。
セブ島のATM利用法 – 日本のカードでペソを引き出すには
クレジットカードやデビットカードを使い、現地ATMから現金を引き出す(海外キャッシング)方法も便利です。ここではセブ島で国際対応ATMを使うコツと注意点を紹介します。
国際カード対応のATMはどこにある?
セブ島では都市部を中心に**多数のATM(現金自動預払機)**が設置されています。日本発行のVisaやMastercard付きキャッシュカード・クレジットカードで現地通貨を引き出すには、「PLUS」や「Cirrus」といった国際ネットワークに接続したATMを探す必要があります。幸い大手銀行のATMはほとんどが国際ブランドに対応しており、空港・ショッピングモール・コンビニ・銀行支店などで利用可能です。特に以下の場所で探すと見つけやすいでしょう。
- ショッピングモール内: AyalaモールやSMモールには複数の銀行ATMがあります。Visa/Masterのロゴや「International cards accepted」の表示がある機械を選びましょう。大抵はBPI、BDO、Metrobankなど大手銀行のATMが並んでいます。
- セブ・マクタン空港: 到着フロアに銀行ATMが設置されています。空港で急ぎ現金が必要な場合、両替だけでなくATMから引き出す選択もあります。
- 7-ElevenなどのコンビニATM: 一部コンビニには提携ATMが設置されています。こちらも国際ブランドに対応していることが多いですが、中には現地専用の機械もあるため、画面表示で判断しましょう。
- 銀行の店頭ATM: セブ市街地やITパークなどに銀行支店があり、入口付近にATMがあります。例えばBPI(フィリピンアイランド銀行)やBDO(バンコ・デ・オロ)は至る所で見かけます。銀行の営業中に利用すれば何かトラブル時にも対応してもらいやすい利点があります。
ATM引き出しの手数料・限度額 – コストを抑えるポイント
海外ATMから自分の口座のお金を引き出す場合、日本の銀行やカード会社によって所定の手数料や利息(クレジットのキャッシングの場合)が発生します。それに加えフィリピン側のATM運営銀行も1回あたり一定額の利用料を課します。セブ島のATMでは、1回の引き出しにつきおおむね₱250の利用料がかかる所が多いです(100~200ペソのところも一部あります)。このATM利用料は引き出し額に関わらず固定なので、まとめて最大額を引き出した方が相対的に損が減る仕組みです。
ATMの1回引き出し限度額: フィリピンのATMは機種や銀行によって、1回に引き出せる金額(紙幣枚数)に上限があります。一般的には1回あたり₱10,000~₱20,000程度が上限です。一部で₱30,000まで可能なATMもありますが、大半は**₱20,000が限度**と考えてください。仮に上限を超える金額を入力するとエラーとなります。引き出しエラーの原因の一つがこれで、例えば「₱50,000を一度に下ろそうとして失敗する」等です。大金が必要な場合は何度かに分けて引き出す必要がありますが、その都度₱250前後の手数料が課される点に注意しましょう。
日本側の制限: さらに、日本のカードには海外利用時の上限が設定されていることがあります。多くの日本の銀行カード・クレジットカードは、不正利用防止のため1日あたり○万円まで、あるいは1ヶ月あたり○万円までといった制限があります。例えば上限10万円なら、仮にATMの上限が₱20,000(約5万円)でも1日に2回が限度です。旅行前にカード会社や銀行に問い合わせ、海外キャッシング枠を十分に設定しておくと安心です。必要に応じて上限引き上げや利用許可設定(渡航通知)も済ませておきましょう。
コストを抑えるには: ATM利用料は避けられませんが、引き出し回数を減らすことでトータルの手数料負担を軽減できます。できるだけ1回の最大額を下ろし、細切れに利用しないようにしましょう。また、クレジットカードのキャッシングの場合は利用後に素早く繰上げ返済すれば利息を最小限にできます(これにより実質の為替レートも良くなります)。**デビットカードや海外専用プリペイド(Wiseカードなど)**を活用すると為替手数料が安く抑えられる場合もあります。長期滞在者向けですが、これについては後述「留学生・長期滞在者向け」で触れます。
外国人に使いやすいATMは? – “優しいATM”の見分け方
基本的にVisa/Master対応ATMであればどれでも使えますが、その中でも旅行者にとって使いやすいATMというものがあります。ここで言う「フレンドリーなATM」の特徴を挙げてみます。
- 日本語表示の有無: まれに日本語対応のATMも存在します(筆者の知る限りセブ島では珍しいですが、JCB提携のATMなどで可能性あり)。しかし英語表示でも難しくないので大きな問題ではありません。
- 画面案内がシンプル: 複雑なメニューや余計なオプション(後述のDCCなど)を出さず、淡々と進められるATMはストレスがありません。例えばBPIやMetrobankのATMは比較的シンプルな印象です。
- 場所が安全: 観光客が利用しやすいのは、人通りが多く警備員もいるモール内や銀行内のATMです。人目がなく薄暗い路地のATMは避けたほうがいいでしょう。
- 紙幣の組み合わせ: ATMによっては₱500紙幣主体で出る場合と、₱1000紙幣ばかり出る場合があります。大量の₱1000札は使いづらいので、₱500紙幣混じりで出てくるATMは旅行者向きです(ただこれは試してみないと分からない面もあります)。
また、Euronetなどの独立系ATM(銀行運営でないATM)は、利用料や不利なレート提示(DCC)を強要してくることがあるため、極力避けたほうが良いでしょう。セブ島でも観光客エリアに青や黄色の派手なATMが設置されていることがありますが、これらは手数料が高かったり為替レートに上乗せがあったりします。基本はローカル銀行のATMを使えば間違いありません。
ATM操作のステップ-by-ステップ解説
実際にセブのATMで現金を引き出す手順を簡単に説明します。
- ATMにカードを挿入: カード挿入口の向きに注意し、ゆっくりと差し込みます。機械によってはスワイプ型もありますが、大半は挿入式です。言語選択画面が出たら**「English」**を選びます(タガログ語や中国語等も選べますが、無難に英語で)。
- 暗証番号(PIN)の入力: 4桁または6桁のPINを入力します。日本の銀行カードは4桁が多いでしょう。複数回連続で間違えないよう慎重に!3回ミスでカードがロックまたは回収される恐れがあります。周囲の視線を遮りつつ入力し、「Enter」を押します。
- 取引選択: 「Withdrawal(引き出し)」を選びます。次に口座種別の選択画面が出たら、基本は**「Savings(普通預金)」**を選択します。日本のデビットカードの場合この選択が適切です。クレジットカードのキャッシングでは「Credit」を選ぶ場合もあります(SavingsでうまくいかないときのみCreditを試してください)。
- 金額の入力: 引き出したい金額を入力します。事前にATMごとの上限額を示す案内があればその範囲内で指定してください(表示がなければ₱10,000または₱20,000以下が無難)。₱100単位で細かく指定できるATMもありますが、千単位でしか受け付けない場合もあります。希望額を入力し「Enter」。
- 現地通貨で引き落とす(DCCは拒否): 場合によっては、「自国通貨での引き落としを希望しますか?」というダイナミック・カレンシー・コンバージョン(DCC)の画面が表示されることがあります。これはATM側で円建てに換算して請求するオプションですが、レートに上乗せ手数料が含まれるため非常に割高です。必ず「現地通貨(PHP)での引き出し」を選択してください。具体的には、“Continue without conversion”や“No, thanks”などのボタンがあればそれを押します。「JPYで○○円引き落とします」といった表示が出たら危険信号、一旦キャンセルしてでも回避しましょう。**DCCは断る!**と覚えておいてください。
- 処理と現金・カード・明細の受け取り: ATMが作動し、まずカードが先に戻ってきます。カードを忘れず抜き取ってください。続いてウィーンという音と共に現金が出てきます。枚数を確認し受け取ります。フィリピンのATMでは₱1000札が主に出てくることが多いですが、中には₱500札で出る機械もあります。最後に明細票(レシート)が必要か聞かれるか、自動的に出ます。明細票は保管しておきましょう。ここには引き出し額や手数料、日時、ATM IDなどが記録されており、トラブル時の証拠になります。
以上で取引完了です。カード・現金・レシートの3点セットを全て忘れず持ってATMブースを離れましょう。特にカードの取り忘れがないよう注意です。
ATM利用時の注意点・トラブル対処法
海外ATMでは日本とは違うトラブルが起きることもあります。代表的なケースと対処を知っておきましょう。
カードがATMに飲み込まれた!
ごく稀に、ATMがカードを返却せず機械内に取り込んでしまうことがあります(カード捕捉)。原因は暗証番号の連続ミス、操作に時間がかかりすぎた、ATMの不具合など様々です。もしこれが起きたら、まず落ち着いてそのATMの銀行名を確認してください。近くにその銀行の支店や警備員がいれば事情を伝えます。営業時間内であればスタッフが対応してくれる可能性があります。しかし、多くの場合外国発行のカードは即座に回収できず、後日手続きが必要になります。旅行者にとって現実的な解決策はカードを諦めて紛失扱いにすることです。つまり速やかに日本のカード発行会社に連絡し、カードを停止(利用ブロック)してもらいます。そのためにも、国際電話でのカード紛失受付番号をメモして携帯しておきましょう。カード停止すれば不正利用の心配はなくなります。その後は予備カードや別の資金手段で旅を続けることになります。なお、現地銀行に連絡し後日カードを受け取る選択肢も一応ありますが、短期旅行では滞在日程的に難しいでしょう。海外キャッシング利用の際は必ず替えのカードを用意しておくことを強くおすすめします。
引き出しエラー:お金が出てこないのに引き落とされた?
ATMの不調や通信エラーで、現金が出なかったのに口座残高だけ減ってしまう事例が起こることがあります。これに遭遇すると慌てますが、まずそのATMの明細票や画面メッセージを確認してください。紙が詰まった等でお札が排出口に引っかかっている場合は触らず、近くのスタッフを呼びましょう。完全にお札が出てこなかった場合、明細票に引き出し額が記録されているなら「銀行側では出金扱いになっている」可能性があります。この場合、日本のカード発行元に連絡し、「ATM障害による二重引き落としの調査」を依頼します。国際ネットワーク経由で現地銀行に照会が行われ、数週間後に未払い分が返金されるのが通例です。明細票はその証拠として大切なので、必ず保管しましょう。ATMの画面にトラブル用の電話番号が表示されたらメモするか写真を撮っておくのも良いです。その場で現地銀行に電話しても言葉の問題もあり難しいので、日本側経由の対処が無難です。幸い、この種のトラブルは頻繁ではなく、多くはシステム上で自動補正されるとも言われます。慌てて二重に引き出そうとせず、まずはカード会社への報告を優先してください。
カードが使えない(取引拒否やエラー続出)
暗証番号も合っているのにATMで取引できない場合、いくつか原因が考えられます。
- カードが海外未対応/磁気不良: 古いキャッシュカードだと海外キャッシング非対応のこともあります。また磁気ストライプの劣化で読めない場合も。こうなると別ATMでも難しいので、他のカードに切り替えるしかありません。
- 1日の利用上限超過: 既にその日に限度額まで引き出していれば、以降はエラーになります。この場合は翌日以降に改めて利用してください。
- ATM側の不具合や回線ダウン: 特定のATMでだけエラーになる場合、機械側の問題かもしれません。そのときは別の銀行ATMを試すとあっさり成功することもあります。夜間に都市部以外のATMは通信が不安定な場合もあり、できれば日中にモール内ATMを使うと安心です。
その他知っておきたいポイント
- ATM利用はなるべく平日日中に: セブでは月2回の給料日後(15日と月末)はATMに長蛇の列ができます。30分以上待つこともあるので、この時期は避けましょう。また夜間は治安とATMの現金切れリスクが上がります。可能な限り明るい時間に、人気のある場所で利用してください。
- 複数枚のカードを駆使: VisaとMastercard、できれば別々の銀行のカードを持っていれば一方の不調時にもう一方を使えます。JCBやAmexは提携ATMが限られるので、Visa/Masterを主力にしましょう。
- Wiseなどのマルチカレンシーカード: 最近はWiseやRevolutといったサービスで、日本円を予めチャージし現地ATMから引き出す手段も普及しています。これらは為替手数料が低めで、長期滞在者に人気です。ただしATM利用料は免れないので、結局1回でまとめて下ろす工夫は必要です。
以上、ATM利用について詳述しました。**要点は「上限額内でまとめて引き出し、DCCは拒否、カード管理に注意」**の3つです。上手に使えば両替所に行かずとも現金調達ができますが、手数料との兼ね合いを見極めて利用しましょう。
フィリピンでのカード払いとキャッシュレス決済事情
ここではクレジットカードの利用範囲や手数料、現地電子マネーなど、現金以外の支払い方法について解説します。現金主義のフィリピンですが、都市部ではキャッシュレスも徐々に浸透しています。
クレジットカードはどこで使える?現金が必要な場面は?
セブ島ではクレジットカードが使える場所と使えない場所の差がはっきりしています。主な目安は以下の通りです。
- カード利用可: 大型ショッピングモール内の店舗、チェーン展開しているレストラン・カフェ、4~5つ星クラスのホテル、高級リゾート、スーパーやデパート、一部の土産物店などではVisaやMastercardがほぼ通用します。JCBやAmexは店舗によりますが、高級店では対応していることもあります。
- カード利用不可: ローカル色の強い施設では現金のみが基本です。例えばコンビニエンスストア(セブではMajorコンビニでも現金払いが主流)、街角のマッサージ店、小規模な雑貨屋やナイトマーケットの露店、ジプニー・バス・普通のタクシーなど交通機関はカード決済できません。観光で訪れる離島の現地ツアー受付や公設の入場料支払いも現金が必要です。要するに、主要観光スポット以外の日常的シーンでは現金が必須と考えてください。
- 境界線: ファストフード店や24時間営業レストランではカードOKのところもあれば現金オンリーのところもあります。チェーンでも場所により異なるので、入口やレジ周辺のカードマーク表示を確認しましょう。
カード払い時の追加手数料とサービスチャージ
フィリピンでは商品価格やメニュー表示には基本VAT(付加価値税12%)込みですが、ホテルやレストランでは別途「サービス料(Service Charge, SC)」として10%前後上乗せしている場合があります。これは給与の一部として従業員に分配されるもので、日本の「サービス料」的性格です。SCが含まれている場合、さらにチップを足す必要は通常ありません(後述のチップ章で詳述)。
また、一部のお店ではクレジットカード決済に追加料金を課すところもあります。具体的には「カード利用時は合計額の3~5%を手数料として頂きます」と看板に書いてあったり、会計時に告げられたりする場合です。これは店舗側がカード処理手数料を客に転嫁するものですが、本来Visa/Masterの規約ではあまり推奨されない行為です。ただしフィリピンでは散見されます。高額商品をカード払いする際は事前に追加手数料の有無を尋ね、もし上乗せされるなら現金払いに切り替えた方が良いかもしれません。たとえばツアー代金やダイビング器材レンタルなどで「カードなら+5%ね」と言われたら、5%の値引きと思って現金払いするのも賢明です。
ダイナミック・カレンシー・コンバージョン(DCC) – 支払い時も「JPY払いは断る」
クレジットカード利用時にもう一つ注意すべきが、レジのカード端末で出てくる**「現地通貨で払うか、自国通貨建て(円建て)で払うか」という選択です。これはATMと同じDCC**の仕組みで、自国通貨払いを選ぶと不利なレートで即時換算されて決済されます。例えばショッピングで₱5,000の買い物をした場合、本来のレートなら約13,500円のところ、DCCを受け入れると店舗側が設定したレートで14,500円請求…といった事態になりかねません。支払い時の端末で「Japanese Yenで○○円になります。YesかNoか?」と聞かれたら、迷わず「No(いいえ)」を押して、PHP通貨での請求にしてもらってください。店員が勝手に円建てを選択するべきではないのですが、認識不足のスタッフだとそのまま円建て伝票を渡してくることもあります。その際は署名せずに訂正を要求しましょう。一瞬の判断が数%の損益を分けるので、くれぐれもご注意ください。
フィリピンの電子マネー・QR決済(GCash等)事情
フィリピンでは近年GCashやMayaといったモバイル電子ウォレットが急速に普及しています。特にGCashは利用者数が非常に多く、街中でも「GCash OK」の貼り紙を見かけます。これはスマホアプリを使ったQRコード決済で、日本のPayPayのような感覚です。旅行者が使えるか?という点については、2024年から短期旅行者向けにGCashの利用が一定期間解禁されるようになりました。海外SIMを持つ外国人でも、30日間限定のツーリスト用GCashアカウントを開設し、店頭QR決済やユーザー間送金ができる仕組みが発表されています。ただし実際に利用するにはフィリピンのSIMカードとスマホが必要で、登録にパスポート情報などの本人確認が求められます。短期滞在なら、そこまでして導入しなくても現金とカードで十分賄えるでしょう。
GrabPayという決済もあります。配車アプリGrabに付随する電子ウォレットで、Grabフード注文やGrabタクシー料金に使えます。日本のクレジットカードをGrabアプリに登録しておけば、タクシー代等をアプリ経由でカード支払いできるので、現金不要で便利です。セブでもGrabは一般的ですから、活用すると現金節約につながります。
日本の電子マネー・ICカードは使える?
結論から言えば、**SuicaやPASMO等の日本のICカード、および日本国内のQRコード決済(PayPayなど)はセブ島では使えません。**これらは日本国内専用か、対応する国が限られています。セブ島旅行では日本のスマホ決済は封印しておき、素直に現地通貨と国際ブランドのカードを使いましょう。例外的に、Alipay+提携で外国のQRコードが使える店もアジア各地にありますが、日本のサービスがその範囲に入っていることは稀です。どうしてもキャッシュレスにこだわるなら、上述のGrabアプリ+クレジットカード連携や、Visaタッチ決済(コンタクトレス対応カードで支払う)などが考えられます。ただコンタクトレス決済はフィリピンではまだ限定的なので、実用上はやはり現金が王道です。
まとめ: フィリピンでキャッシュレスは徐々に広がっていますが、外国人旅行者が駆使できる範囲は限定的です。クレジットカードをメインに、一部Grabなどのアプリ活用、副次的にGCashが使えればラッキー程度に考えておきましょう。現金は依然キングである点を忘れずに。
やっぱり現金は必要! セブ島のキャッシュ事情と日常対応
この章では、毎日の生活でどんな場面に現金が求められるか、1回の外出にどれくらい現金を持てばいいか、そして安全に現金を管理する方法について説明します。
日常で直面する「現金ファースト」な場面
セブ島ではクレジットカードやアプリ決済が広がりつつあるとは言え、**旅行者が日々遭遇する多くのシチュエーションは依然「現金第一」です。**具体的には次のような場面です。
- タクシーやジプニー: 一般タクシー(メータータクシー)は現金払いのみです。またジプニーやトライシクルなどのローカル交通機関も言わずもがな現金です。Grabタクシーを呼んだ場合でも、車内で直接払うなら現金が要ります(Grabアプリ上でカード払い設定にしておけば現金不要ですが、ドライバーによっては現金を好む場合も)。空港からの移動や街中の移動では小額紙幣・硬貨がないと困ります。
- 屋台やローカル食堂: 道端の屋台や市場の食堂、庶民的な飲食店ではカードはほぼ使えません。フルーツジュース1杯(₱50くらい)買うにも現金が必要です。ナイトマーケットで串焼きを買う、お土産屋台で民芸品を買う、いずれも現金オンリーです。
- コンビニエンスストア: 日本では考えられないですが、セブ島のコンビニ(7-ElevenやMiniStop等)では現金支払いが基本です。少額決済ゆえカード利用者が少ないためか、カードリーダーが設置されていない店舗も多いです。「100ペソだけどカードで…」は嫌がられるので、コンビニこそ現金で。
- 公共料金やチケット: フェリー乗り場での乗船券購入、観光地の入場料支払い、ツアー先での環境税支払いなど、公的な料金は現金徴収が主です。政府系の窓口もクレカ導入は遅れており、例としてオスロブのジンベイザメウォッチング代やカワサン滝の入場料などはその場でペソ現金払いです。
- チップや謝礼: ガイドさんやポーターへのチップ、小額の謝礼を渡す場面でも現金が必要です。細かい20ペソ札や50ペソ札がないとスマートに渡せません。
以上から、「ちょっとそこまで」の外出でも、現金ゼロでは厳しいというのが現状です。都会の高級エリアならカードだけで1日通せなくもないですが、ふとした瞬間に困る可能性大です。常に多少のペソ紙幣は持ち歩くようにしましょう。
1回の外出に持つ現金はいくら? – 携行額の目安
これは個人の消費傾向によりますが、安全面も考慮して持ちすぎず足りなくならない金額を見極める必要があります。前述の情報を踏まえ、いくつかモデルケースを示します。
- 市内観光や買い物程度の日: 特に高価な買い物をしない日中の街歩きなら、₱5,000~₱10,000(約1.3万~2.6万円)程度を持てば十分楽しめます。タクシー移動数回と食事・カフェ、お土産少々であれば₱5,000も使わないでしょう。余裕を見て₱10,000(約26,000円)もあれば安心です。「2~3万円ほど持っておくと安心」という現地情報もあります。
- 海遊びや遠出をする日: アイランドホッピングやシュノーケリングツアーなどに出かける日は、**₱20,000~₱30,000(約5.2万~7.8万円)**を携行してもいいかもしれません。というのも、ツアー代金そのものは事前払いでも、現地での追加支払い(ボートマンへのチップ、環境税、器材レンタル代 etc.)が発生しますし、高級リゾートのレストランに寄ったりすると一気に出費が増えます。またカジノに行く予定があるなら別枠で数千ペソを持つなど、特別な遊びにはそれ相応の現金を確保しましょう。現地在住者のアドバイスでは、高級レストランやカジノを楽しむなら「1~3万円は持っておくと安心」とのことでした。
- 長距離移動・他島旅行の日: セブ本島から離島へ行く場合や、陸路で田舎に向かう場合は、都心から離れるほどATMや両替所が減るため、都会にいるうちに十分な現金を持っておきます。行き先で使いそうな金額+αくらいを読み、無駄になってもいいくらい多めに準備しましょう。周辺に銀行がない離島では現金が生命線です。
共通のアドバイス: 「必要最低限に抑えたい」という慎重派もいるでしょうが、セブでは現金が足りないことのデメリット>持ちすぎリスクです。 なぜなら、足りなくなってもすぐATMや両替所に駆け込める状況とは限らないからです。目安として1日あたり₱1,000~₱2,000は現金で用意すると安心とされています。これをベースに、自分の予定に応じて増減させてください。持ちすぎる不安があるなら、ホテルのセーフティボックスに残金を置いて出ればよい話です。
現金の安全な持ち歩き方 – 万一に備える習慣
海外旅行で現金を扱う際の基本ですが、セブ島でも以下の安全策を講じましょう。
- 分散携行: 持ち歩く現金は複数の場所に分けてしましょう。一つの財布に全額を入れず、一部は別のポーチや内ポケット、バッグの隠し場所などに分散します。こうすればスリに遭っても被害を限定できます。
- 財布の選択: 大きく膨らんだ財布は狙われやすいです。小銭入れと札入れを分ける、日本用の高級ブランド財布は持っていかない、といった工夫も大切です。出し入れしやすい薄型の財布に、当面使う分だけ入れておくのが良いでしょう。市場などではポケットに手を入れてくるスリもいるので、前ポケットに財布を入れ手で押さえるくらいがちょうどいいです。
- 「お守り現金」を忍ばせる: メインの財布とは別に、非常用の紙幣をカバンの奥底などに隠しておくと安心です。例えば₱1,000札1枚を非常口座として忍ばせ、メインが盗難・紛失しても最低限宿に戻れるくらいの金は残す、という考えです。
- マネーベルト・セキュリティポーチ: スリ対策に有効なのがマネーベルト(服の下に巻く薄いウエストポーチ)や首下げポーチです。ここにパスポートと大半の現金を入れて服の下に隠し、外には小銭だけ出すというスタイルもあります。ただ暑い土地なので不快にならない工夫や、取り出す時に人前でゴソゴソしない配慮が必要です。
- 一人歩き夜間は控えめに: 夜出歩く際は必要最低限の現金だけ、カードも1枚にして出るなど、被害を最小化する持ち方を。暗い路地ではスマホも含めひったくりに注意です。
- レシートは別保管: 両替レシートや大金の領収書は、財布とは別に持ちましょう。財布を落としたとき個人情報が漏れるのを防ぎますし、額が書かれた紙を持っていると逆にカモだと思われかねません。
これらを実践すれば、過度に神経質になる必要はありません。セブ島は観光客も多く、きちんと注意していれば安全に過ごせます。現金は細分して、必要量だけを賢く持ち歩く—このシンプルなルールでトラブルを大きく減らせるでしょう。
1週間の旅行でいくら必要? セブ島旅行の予算プラン
次に、セブ島に1週間滞在する場合の現地費用の目安を考えてみましょう(航空券除く)。旅行スタイル別に、「節約派」「中級」「リゾート満喫」の3つのモデル予算を提示し、費目ごとの内訳も解説します。
旅行スタイル別・1人あたり予算のモデル
1週間(7日間)滞在を想定した場合のおおよその現地費用です。以下は1人あたりの目安で、宿泊費・航空券代は含みません(人によってピンキリのため)。あくまで現地で使うお金にフォーカスしています。
- 節約バックパッカー: 合計目安:₱15,000~₱20,000(約39,000~52,000円)
ドミトリーや格安ゲストハウス泊、ローカル食堂や屋台で食事、移動は公共交通中心というスタイル。毎日の食費を₱500以内に抑え、有料の大きなツアーは参加しないか格安現地ツアーのみ利用。お土産も最小限にすればこの範囲に収まります。非常に切り詰めれば₱10,000台前半も可能ですが、余裕を見て₱20kくらい準備したいところです。 - 中級スタンダード: 合計目安:₱30,000~₱40,000(約78,000~104,000円)
程よく観光とグルメも楽しむ平均的な旅行者向け。ホテルは中級クラス、食事はローカルとモールの中間ぐらい、アクティビティも人気の島ツアーなど1~2回参加。交通はタクシーやGrabを活用。1日の出費は₱4,000~₱6,000程度を想定し、1週間でこの範囲に収まるでしょう。お土産購入やちょっとしたリゾートカフェで散財する余裕も含めています。 - リゾート贅沢派: 合計目安:₱60,000~₱80,000(約156,000~208,000円)
高級リゾートホテルに滞在し、ホテル内レストランやスパも堪能、プライベートツアーやダイビングなどアクティブに楽しむ方向け。1日の食費だけで₱3,000以上かかったり、スパで₱5,000使ったりと出費は大きめです。ショッピングモールでブランド品を買う可能性もあるでしょう。この層はクレジットカード併用が多いと思いますが、現金で最低₱60k(約15万円)は持ってきてもおかしくありません。余れば次回旅行に繰越すくらいの気持ちで準備します。
上記は一例ですが、多くの旅行者は中間の₱30k前後(約8万円)に収まることが多い印象です。これにホテル代や航空券を足すと全旅費になります。なお、実際の両替はそこまできっちりせず、レートの関係で少し余るくらいがちょうどいいです。万一足りなければATMや追加両替で対応しましょう。
費目別の内訳 – 自分でカスタマイズしてみよう
上記モデルを元に、現地での主な費用カテゴリーを洗い出してみます。自分の旅の予定に合わせて調整してみましょう。
食事・ドリンク代(現地食~リゾート食まで)
- ローカル食堂や屋台: 一食₱50~₱150程度が目安。たとえばシニガンスープとご飯で₱100(約260円)、焼き鳥1本₱10~20。水や炭酸飲料は₱20~₱40。節約派はこの範囲中心です。7日間で₱3,000もあれば十分。
- モール内レストラン: 一般的なレストランで₱300~₱500/人の店が多いです。ファストフードならセットで₱150前後。カフェのフラペチーノが₱180くらい。中級旅行者は1日₱800~₱1,000程度を想定。
- 高級レストラン・リゾート内: 一食₱1,000~₱2,000以上することも。ワインやシーフードを頼めば軽く₱3,000超えます。朝から晩までホテルで取ると1日₱5,000超も。贅沢派はこの想定を。
移動・交通費(タクシー、Grab、島内移動)
- タクシー(メーター制): 初乗り₱40、その後距離加算。だいたい市内移動は₱100~₱300(約260~780円)で収まります。Grabタクシーはやや割増料金になります。1週間市内観光メインなら₱2,000も見ておけばOK。
- 長距離タクシー/チャーター: 遠方観光地まで往復チャーターすると₱3,000~₱5,000程度(車1台)。グループで割り勘前提ですが、一人あたり₱1,000-₱2,000ほど。
- ジプニー・バス: 格安です。ジプニー一律₱12程度、バスも市内~郊外で₱50-₱200。使えば交通費節約に大きく貢献しますが、旅行者は主にタクシー利用でしょうから微々たる金額です。
- フェリー・船: 他島に渡る場合、フェリーチケットは行き先により₱500~₱1,500程度。ポート使用料や環境税で別途₱20~₱100が発生することもあります。これは旅行計画に応じて加算してください。
アクティビティ・ツアー代(人気オプショナルツアー)
- ジンベイザメウォッチング(オスロブ): 現地支払いでシュノーケリングの場合₱1,000前後+写真代や環境税₱200ほど。ツアー込みだと送迎等含め₱3,000~₱5,000になります。
- カワサン滝キャニオニング: ガイド・装備付きで₱1,500~₱2,000が相場。写真代別。
- アイランドホッピング(マクタン発): ボートチャーターなら1艇₱3,000~₱5,000(数人でシェア)、ツアー参加なら1人₱1,500~₱2,500程度、ランチ込。
- ダイビング1日: ファンダイブ2本で₱4,000~₱5,000くらい(レンタル込み)。体験ダイブは1本₱3,000程度。
- スパ・マッサージ: 街中マッサージ1時間₱300~₱500、ホテル高級スパで1時間₱2,000~₱4,000。
- その他: チョコレートヒルズ観光(ボホール島日帰り)なら₱4,000超、シティツアーは₱1,000前後、自分でタクシー半日チャーターしても₱1,500程度です。
これらから、自分がやりたいことに合わせて予算を組むと良いでしょう。例えば中級者が**アイランドホッピング(₱2,000)と市内観光(₱500)、マッサージ2回(₱1,000)**くらいすると考えれば、7日間で₱3,500ほどアクティビティ費がかかります。
通信SIM・お土産・雑費
- SIMカード/データ: 空港SIM₱300~₱400で10GBなどプラン付。街中のプリペイドなら₱200も出せば十分なデータが使えます。Wi-Fiルーターレンタルではなく現地SIMの方が一般的に安上がりです。
- お土産: 定番のドライマンゴーは1袋₱100前後、ピリナッツお菓子₱150~₱200、ココナッツ石鹸₱50など。モールで雑貨買うならそれなりですが、予算₱2,000~₱5,000あれば色々買えます。カードも使えますが、マーケットでは現金のみ。
- 雑費: 飲み物代(コンビニ水₱20、ビール₱50~₱100)、日焼け止め(₱300くらい)、トイレのチップ(₱5~₱10)など細々した出費もあります。1日₱100-₱200計上するとして、7日で₱700-₱1,400程度でしょうか。
こうしたカテゴリーを合計していけば、自ずと1週間で使う現金の総額が見えてきます。渡航前に大まかに積算しておくと両替額を決める際に役立ちます。「食事にこれくらい、移動でこれくらい…」と出してみて、不安なら多めに見積もっておきましょう。
現金 vs カード vs ATM – 旅費分散のおすすめバランス
最後に、お金を持って行く形態のバランスについてです。すべて現金で持参するのが安全なのか、一部カード払いに頼るのか、ATM引き出しを活用すべきか。一般的なおすすめは以下です。
- 現金(日本円から両替): **全予算の50~70%**程度を現金で持参し、ペソに替えるのが安心です。全日程分の現金を先に確保できるので心配が減ります。ただし盗難リスクもあるので、前述の通り保管対策を。
- クレジットカード決済: **予算の20~30%**はカード払いを活用しましょう。ホテル代や一部の高額支出(レストラン、ツアー予約代金など)はカードを使えば現金を節約できます。海外旅行保険付きカードなら保険適用にもつながります。利用後は明細を必ず確認する癖を。
- ATM引き出し: **予算の残り10~20%**を目安に、現地ATMで都度補充するという使い方もアリです。例えば予定より出費がかさんだ際にATMで₱10,000だけ下ろす、といった具合です。ただ、手数料がかかるので頻繁な利用は避けましょう。
- 予備手段: 万が一に備え、予算とは別に国際キャッシュカード(デビット)や米ドル現金少々、トラベラーズチェック(最近は使わないが)などを忍ばせても良いですが、普通の旅行なら上記3本柱で充分です。
結局は現金をメインに、カードで補助、ATMで微調整という組み合わせが、多くの日本人旅行者にとってストレスが少ないでしょう。この分散により、どれか一つに問題が生じても対応しやすくなります。
セブ島の物価 – 具体的な価格例あれこれ
「セブ島は物価が安い」とよく言われますが、実際どの程度なのか。ここでは現地で買える物やサービスの実際の価格をカテゴリ別に紹介します。旅行中の買い物の参考にしてください。
日用品・コンビニ商品・街角グルメの値段
- ミネラルウォーター(500mlペットボトル): ₱20前後(約50~60円)。観光地売店だと₱30くらいに上がることも。
- コーラなど清涼飲料(缶350ml/ペット500ml): ₱30~₱50(約80~130円)。店によってまちまちですが日本より安め。
- ビール(ローカル銘柄 サンミゲル330ml): スーパーで₱40(約100円)、バーで飲むと₱80~₱120程度。クラブや高級バーでは₱150以上も。
- タバコ(フィリピン製マルボロ等20本): ₱120~₱140(約310~360円)。日本よりかなり安いです。ただし公共の場は禁煙エリアも多いので注意。
- SIMカード(プリペイド): GlobeやSmartのツーリストSIMが空港で₱300~₱400で売っています(データ付プラン込)。市内では₱50ほどでSIMだけ買い、プランを₱200程度で追加もできます。
- ストリートフード・軽食: バナナキュー(砂糖揚げバナナ串)₱20、バーベキュー串₱15~₱30、バロット(孵化直前卵)₱25、トウモロコシ1本₱30など。ローカルデザートのハロハロは屋台で₱50~₱80、Jollibeeのソフトクリーム₱15。
- 洗面用品: シャンプー、歯磨き粉などは日本より若干安いくらい。小売店でコーゲート歯磨き₱100、パンテーンシャンプー₱150といった具合。
- お菓子・スナック: ポテトチップス₱30~₱50、チョコバー₱20くらい。小袋が多く売られています。
移動・交通費の大まかな価格感
- タクシー初乗り: ₱40(約100円)で、以降は距離次第ですが市内は₱150(約390円)も出せば大抵の所に行けます。空港~市内は高速代等含め₱300~₱400。
- GrabCar最低料金: 約₱120~₱150。距離により加算。Grabは需要が高いと割増になる「サージ料金」があります。
- ジプニー運賃: ₱12均一(路線により₱15の場合も)。乗り方は難しいですが、最安移動手段です。
- バイクタクシー(ハバルハバル): 交渉制で短距離₱50~₱100。近距離なら便利ですが旅行者にはハードル高いかも。
- フェリー: セブ⇔ボホールの高速艇(2時間)は片道₱800~₱1,000程度。セブ⇔ネグロス島は₱700前後。小型の渡し舟は₱50とか₱100程度もあります。
- 駐車場: モールの駐車料金は1時間₱20~₱30くらいです。レンタカーはあまり個人では使わないでしょうが、運転手付きで1日₱3,000とか。
食事代 – 庶民食堂から高級レストランまで
- ファストフード: Jollibeeのバーガーセット₱150前後、マクドナルドのビッグマックミール₱180くらい。フライドチキン1ピース+ライスで₱80~₱100。フィリピン料理チェーン(例えばゴールデンカウリー)で一品₱200~₱300。
- ローカル食堂(カレンデリア): 料理1品₱30~₱50、ご飯₱10という世界です。おかず2品にライスで₱100ちょっと。安い所はほんとに安いです。
- 中級レストラン: イタリアンや和食などではパスタ一皿₱350、寿司セット₱500など。モール内のレストランで2人食事して₱1,000~₱1,500くらいが平均。
- シーフードレストラン: 有名なスービック(SuTuKil形式)などでは、魚の値段は量り売りで100gあたり₱100~₱200。例えば1匹焼いて₱600、他にエビ₱500、ライスや飲み物含め1人₱1,000前後でお腹いっぱいになる感じです。
- リゾートホテルのレストラン: 一品₱500~₱800はざらです。ビュッフェディナーは1人₱1,500とか取ります。ドリンクもカクテル₱400、ジュース₱200など割高。
- ビール(バー・クラブ): 前述の通り₱100前後ですが、ライブバーではピッチャー₱300~₱400、クラブ入場料₱500~₱1,000(1ドリンク付)なんて所も。
- 屋台夜市の食事: 例として、ITパークのシュガーキングダム屋台なら、シュウマイ1皿₱70、BBQ串₱25~₱40、フルーツシェイク₱80など。お財布に優しいです。
観光アクティビティ・レジャー料金
- 寺院・教会等: 基本無料。サンペドロ要塞は₱30程度の入場料がありますが、多くの教会は寄付制。
- アクティビティ例: 前述しましたが、ジンベエツアー₱1,500、アイランドホッピング₱2,000、カジノは入場無料で遊ぶ金額次第。
- レンタル類: シュノーケルセット₱150~₱300、ライフジャケット₱50など現地で借りられます。バイクレンタル1日₱500程度(免許必要)。
- スパ・マッサージ: マッサージ1時間₱400前後(街中)~₱2,000(高級)。ネイルサロンでマニキュア₱300~₱500くらい。
- ゴルフ: セブ市内のゴルフはビジター1ラウンド₱3,000~₱5,000+キャディ代など。用具レンタルはまた別料金です。
ショッピング・お土産価格
- 定番土産: ドライマンゴー(200g)₱120程度、ピーナツ菓子₱100~₱150、バナナチップ₱80など。スーパーやお土産屋で買えます。ばらまき土産は1人分₱50~₱100計算で。
- 工芸品: パールのアクセサリー₱300~₱1000(質による)、貝殻細工の小物₱200くらい、ラタンバッグ₱800~₱1,500など。カルボン市場だと安め、アヤラ等では高品質品が揃います。
- 衣類・ブランド品: ローカルマーケットのTシャツ₱200、アヤラのH&MならTシャツ₱500~₱800、日本とさほど変わらない商品もあります。ブランド品は日本より高いことも。
- 雑貨: マグネット₱50~₱100、キーリング₱30~₱50、トートバッグ₱200くらい。まとめ買いするとまけてくれるかもしれません。
- カード使用: 大きなモールや免税店ではカード払いが一般的。例えばSM内のスーパーで大量買いしてもカードOK。ただし市場では現金必須です。
概して、食品や交通は日本の1/2~1/3、観光客向けレジャーはやや高め、日本と同等もありという印象です。フィリピンは人件費部分が安いのでマッサージやタクシーは格安ですが、輸入品や観光料金はそれなりに取られます。「安いものはとことん安いが、高いものは日本以上」と覚悟しておけば良いでしょう。シーンごとの価格相場を頭に入れておくと、現地での予算配分や交渉ごともスムーズになります。
チップのマナー – セブ島での適切なチップ金額と渡し方
フィリピンでは日本と異なりチップ文化がありますが、アメリカほど厳格ではありません。ここでは誰にいくら渡すか、サービス料との兼ね合い、スムーズなチップの渡し方を解説します。
誰にいくらチップを渡す? 場面別の目安
以下はセブ島で日本人旅行者が関わる主なサービスと、チップの目安額です。
- ホテルのポーター(ベルボーイ): 荷物を部屋まで運んでくれたら**₱20程度**(約50円)を手渡しましょう。スーツケース1個につき₱20が基本です。高級ホテルでは₱50渡す人もいますが、20でも失礼にはなりません。
- ホテルのハウスキーピング: 枕銭的に、1泊あたり₱20~₱50を置いておくと喜ばれます。連泊なら毎日枕元に置くか、最終日にまとめてでもOKです。封筒かメモに「Thank you」と書いて置くとなお良いでしょう。
- レストランの給仕(ウェイター/ウェイトレス): サービス料(SC)込みかどうかで対応が変わります。請求書にService Charge 10%が含まれていたら、追加チップは不要です。含まれていなければ**会計の約10%**を現金で渡します。例えば₱1,000の食事なら₱100程度です。少額のカフェでは切り上げ程度でも。支払いをカードで済ませる場合、テーブルに小額紙幣を残すか、伝票入れに挟んで返すとスムーズです。
- タクシー運転手: タクシーはお釣りの端数を受け取らず譲る程度で十分です。だいたい**₱20~₱50**余計に渡すと良いでしょう。例えばメーター₱130なら₱150渡して「Keep the change」と言えばスマートです。距離が長かったり荷物を積んでもらったりしたら₱50ぐらいあげてもよいでしょう。※メーターを使わず料金交渉してくるタクシーは割高請求のことが多く、その場合は既にチップ込みとも言えます。
- Grabやツアー送迎ドライバー: 基本タクシーと同じです。Grabはアプリ内チップ機能もありますが、現金で₱50程度手渡す方が確実です。日帰りチャーターで1日運転してくれたドライバーには**₱100~₱200**渡すと良いでしょう。
- ツアーガイド: 団体ツアーなどの場合、1人当たり₱50~₱100を目安にツアー終了時にガイドへ手渡します。たとえば5人家族で参加していたら₱500程度まとめて渡す感じです。個人ガイドを雇った場合はもう少し多めでも構いません。現金で直接ガイド本人に渡すのがポイントです(ツアー料金に上乗せしても会社経由で渡らないことが多いため)。
- ボートマンやアシスタント: アイランドホッピングなどで船員がお世話してくれたら、グループ全体で₱100~₱200を渡すと良いでしょう(人数に応じ増減)。またシュノーケル中に荷物番をしてくれた子に₱50とか、細かなケアに対してもあげると喜ばれます。
- マッサージ・スパ施術者: 基本料金とは別に**₱50~₱100**程度をセラピストに渡すのが一般的です。1時間₱500のマッサージなら₱50、₱1000の高級スパなら₱100~₱200あげる人もいます。満足度に応じて調整し、「Thank you」と笑顔で手渡しましょう。
- 美容室スタッフ: ヘアカットやシャンプー後、担当の美容師さんに**₱50~₱100**程度が目安です。フィリピンではそれで十分感謝が伝わります。あまり高額(₱500など)を渡すと相手が恐縮してしまうので注意。ネイル技術者へのチップもあれば₱50くらいでOKです。
- その他サービス: ホテルのコンシェルジュが特別な手配をしてくれたら₱50~₱100、空港のポーターに荷物運んでもらったら1個₱50程度、ガソリンスタンドで窓を拭いてくれたら₱20など、ケースバイケースでお礼します。
このように金額的には**₱20札や₱50札が主役になります。日本円にして数十円~数百円程度ですので、ぜひ感謝の気持ちとして渡しましょう**。チップをもらえると彼らの一日の収入が大きく変わりますし、サービス提供者との交流も円滑になります。
サービス料込み vs チップ – 二重払いに注意
先述の通り、レストランなどでサービスチャージ(SC)が含まれているか必ず確認しましょう。知らずにさらに10%置いていくと実質20%ものチップを払ったことになり、やりすぎです。フィリピン人スタッフも「あれ?多いな」と戸惑うかもしれません。SC込みの場合は基本チップ不要ですが、特に良いサービスを受けたと感じたら端数程度(総額の5%以下)を追加で渡すことはあります。ただ義務ではありません。逆にサービス料が無いところではチップを残さないと「満足しなかったかな?」と思われるので注意しましょう。郷に入っては郷に従え、です。
また、ホテルやレストランでは複数スタッフが関わるため、誰に渡すか迷うことがあります。基本は担当してくれた人それぞれに小額を渡す形です。例えばホテルで部屋まで案内してくれたスタッフと荷物を運んだスタッフが別なら、それぞれ₱20ずつ渡します。レストランでは食事中は渡さず、会計後に担当ウェイターへまとめて渡せばOKです。
タクシーに関して補足すると、日本人は真面目なのでメーター表示分きっちり払おうとしますが、実際フィリピンでは乗客が勝手に端数切り上げて払うのが普通です。運転手もお釣りの小銭を持ってなかったりします。従って「端数はいらないよ」と言えば互いに楽という文化です。無理に1ペソ単位まで受け取ろうとしないのがスマートでしょう。
スマートなチップの渡し方 – 準備とエチケット
チップ文化に不慣れな日本人にとって、実際に渡す瞬間は少しドキドキするかもしれません。以下のポイントを心がければ自然に渡せます。
- 小額紙幣を用意: 何度も述べていますが、₱20札や₱50札を十分に用意してください。チップ用に財布とは別に10枚くらい畳んで持っておくとスムーズです。₱100札以上しかないときは、先にコンビニでお菓子を買う等して崩しておきましょう。
- 直接手渡す: テーブルやカウンターに置き去りではなく、必ず相手の手に渡すのがマナーです。目を見て「Thank you.」と言いながら手渡せば完璧です。笑顔も忘れずに。
- 目立たないように: 大っぴらに紙幣をひらひらさせる必要はありません。手で握った状態でさりげなく渡すとスマートです。他のお客さんや周囲の人に見せびらかすものではないので、あくまで相手との間だけで完結させます。
- お礼の言葉: 金額云々より感謝の一言が大事です。「Thank you」「Salamat(サラマッ=ありがとう)」など、笑顔で伝えてください。金額は小さくてもその気持ちが嬉しいものです。
- 相手の反応: フィリピンの方は受け取る際あまり大げさな反応はしませんが、笑顔で「Thank you, ma’am/sir」と言ってくれるでしょう。多すぎるチップを渡すと相手が戸惑うこともあるので、上記目安程度に留めたほうが良いです。
- 不要な場面: 逆に、スーパーのレジ係やファストフード店員などにはチップ不要です。欧米のチップ文化ほど細かくないので、サービス業全員に払う必要はありません。払われても受け取れない業種もあります。
小さなチップでも確実に相手の喜びにつながり、結果自分も気持ち良くなります。特にセブでは日本人観光客=マナーが良い、と見られることが多く、チップ渡しもその一環です。適切な額を、スマートに、忘れずに渡せるよう準備しておきましょう。
ツアー代金や支払い方法のコツ – アクティビティ料金を無駄なく払うには
セブ島ではオプショナルツアーや現地アクティビティが豊富です。その予約金の支払い方法や当日の精算など、よくあるケースでのお金の扱い方を説明します。現地ツアーを賢く楽しむための知識です。
ツアー予約のデポジットと残金 – 支払いタイミングは?
日本の旅行代理店経由ではなく、現地ツアー会社やネット予約でアクティビティを申し込む場合、支払いが分かれることがあります。
- 予約時のデポジット(金銭保証): 事前予約の確定のために一部前金を払うケースが多いです。例えば$20(約₱1,100)をオンライン決済し、残りは当日現地払い…といった具合です。支払い手段はクレジットカードやPayPalが一般的です。この前金は基本返金不可のことが多いので、予定変更時のポリシーをよく読みましょう。「〇日前までキャンセルならデポジット返金」など定めがあれば、その範囲内であれば戻ります。
- 当日の残金支払い: ツアー当日に残額を現地スタッフに現金で支払うパターンが主流です。例えば総額₱5,000のツアーで₱1,000前金済みなら、当日₱4,000を持参します。現地通貨ペソで払うのが普通ですが、米ドルや円での支払い可としている業者もあります。その場合のレートは業者が決めますので事前に確認を。ほとんどはペソ現金を想定しているため、当日払う分の現金を忘れず持参しましょう。できればお釣り不要にぴったり用意すると好印象です。
返金・キャンセルポリシー – 覚えておくべきこと
天候不良などでツアーが中止になった場合のお金の扱いも気になるところです。
- 天候等による中止: 台風や海のコンディション不良でツアー催行が不可能な場合、前金含め全額返金してくれるのが一般的です。その際はカード決済ならカード払い戻し、現金前払なら振込等になります。ただし天候判断は現地会社に委ねられるので、「少雨でも決行するから返金無し」という例もありえます。事前に返金条件を要確認です。
- 客側都合のキャンセル: 自己都合で取りやめる場合、キャンセル料が発生します。前日や当日キャンセルは全額負担、数日前ならデポジット没収程度、など業者によって様々です。連絡なしのNo-Showは当然返金無し。キャンセルの場合は早めに連絡し、返金があるなら手続きを踏みましょう。
- 返金時の為替差: カードで前払いしていた場合、返金時にレート差で微妙な差額が出ることがあります。円高円安の動きで±数十円~数百円のズレが起こるため、「あれ?戻ってきた額が少し少ない」と感じることも。これはカード会社経由の為替レートの変動によるもので、手数料ではないケースが多いです。クレジット明細で確認してみましょう。
現金払いの割引とカード手数料 – お得なのはどっち?
フィリピンではしばしば、**「現金払いなら割引する」**文化があります。お店によってはカード手数料が嫌だから現金支払いのお客に値引きしたり、逆にカード払い客には上乗せ料金を請求したりします。ツアー会社やダイビングショップでも、「カードの場合+5%です」と言われることがありました。これを踏まえ:
- 現金払いの交渉: ツアー代金交渉時に「現金で払うからいくらにして?」と聞いてみると良いかもしれません。特に個人でガイドや車を手配する場合、キャッシュならディスカウントは期待できます。ただパッケージツアー料金は固定のこともあるので無理強いは禁物です。
- カード払いの利便性: 一方でクレジットカード払いは高額でも財布の現金を減らさずに済む利点があります。海外旅行保険の適用条件として「ツアー代をカードで払ったか」が問われるケースもあります。多少手数料があっても安心料と考えることもできます。
- 判断ポイント: 基本は追加手数料を取られない限りカード払いでOKです。しかし5%上乗せなどと言われたら、金額次第で現金を検討しましょう。例えば₱10,000の5%は₱500(約1300円)ですから無視できません。手持ち現金に余裕があれば現金払いが得策です。逆に500円程度ならポイント還元も考慮しつつカードでもいいか、と人それぞれでしょう。
日帰り観光時に持参すべき現金リスト
ツアーや遠出の際には、ツアー代金以外にも現金が必要となる場面があります。以下のチェックリストを確認しておくと安心です。
- 環境保護費・入場料: 島ツアーでは「環境税」「入島料」等と称して₱100~₱300を別途徴収されることがあります。ツアー代に含まれていない場合は現金払いです。例えばオスロブのシュノーケルでは環境管理費₱200が現地払いです。小額紙幣を用意。
- 機材レンタル代: ツアーにシュノーケルギアやフィンズが含まれていない場合、現地で借りるのに₱150~₱300かかります。ダイビングも器材レンタル代は別のこと多し。お釣りのいらない額を持っていきましょう。
- 写真・動画サービス: アクティビティではGoPro写真サービスを提供していることが多く、料金₱500~₱1000程度でデータをもらえます。欲しければその分の現金を。後払いがほとんどです。
- 追加オーダー: 島ツアー中の飲み物(ココナッツジュース₱50など)や、休憩所でのスナック購入、予定にないお土産購入など、その場の欲しいものに応じて払う小銭も必要です。₱20,₱50札やコインを多めに。
- トイレ利用: 田舎のトイレでは利用料₱5~₱10を入り口で払うところがあります。コインを準備しておくとスムーズです。
- チップ: 先述のとおり、ガイド・クルーへのチップも忘れずに。ツアー終了時までに渡せるよう、封筒にまとめて入れて持参してもいいでしょう。
これらはツアー案内に書かれていないことも多いので、準備して行った人だけが慌てずに済みます。特に離島や自然公園ではカードは使えませんから、現金でしか払えない小さな費用こそ重要です。「デイバッグに500ペソ程度の小銭セット」を忍ばせておけば安心ですね。
総じて、セブ島でのアクティビティ支払いは**「事前払い+現地現金少々」**が主流です。どこまでが料金込みで何が別か、申し込む段階でしっかり確認し、その分の現金を用意して臨みましょう。
お金の安全対策 – 両替・ATMでのトラブルとその回避策
海外旅行では金銭トラブルの可能性もゼロではありません。この章ではセブ島で起こりがちなマネートラブル例と、未然防止の心構えや対処法についてまとめます。せっかくの旅で損をしないよう、知識武装しておきましょう。
両替所とATMでのよくある落とし穴
- 不利なレート表示: 街中の怪しい両替所で、表向き良いレートを書いておきながら「このレートは大量交換時のみ、君の額ではこのレートだ」と言い出すケースがあります。これは典型的な客引きトリックです。前述したように、表示レートで確実に両替できるか必ず確認しましょう。口頭でYesと言質を取れば誤魔化されにくくなります。
- 計算のごまかし: 両替スタッフが電卓で計算して見せてくれる際、入力ミスを装った不正に注意。例えば本当は×0.45のところを×0.40で計算し、「あなたには₱4,000渡します」と少なく言ってくる等です。自分でもスマホで計算して相手の数字と照合しましょう。納得できなければ取引中止も辞さないこと。
- 札抜き・渡し間違い: 受け取ったペソをよく数えなかったために、後から数百ペソ足りないと気づくことがあります。これはスタッフのミスの可能性も、故意の場合も。その場で枚数と額面を確認すれば防げます。特に高額紙幣は一枚不足でも額が大きいので、遠慮なくカウンターでカウントしましょう。
- スキミング被害: ATMや店のカードリーダーに**スキマー(情報盗難装置)**が仕掛けられている場合があります。極端に古びたATMや人通りのない場所の機械は避け、信頼できるATMを利用するだけでもリスクは減ります。カード差込口に不自然な付属物がないか、キーパッドに不審なカバーがないか確認し、暗証番号入力時は手で覆う習慣を。
- 深夜のATM利用: 人通りのない夜遅くにATMから現金を引き出すと、出てきたところを狙われる危険があります。できれば日中に利用し、どうしても夜なら複数人で行くなど自衛しましょう。出てすぐ大金を財布に詰め込まず、ポケット等にさっと分け入れて立ち去ること。
- ATMトラブル: 既に述べましたが、カード飲み込みや残高引き去りなどATM固有のトラブルが起きたら、迅速にカード会社へ連絡が鉄則です。現地で無理に何とかしようとせず、日本側のサポートを頼ったほうが解決が早いです。ATMの領収書・画面メッセージを保存しておきましょう。
- クレジットカード不正利用: 店舗でカード決済する際、そのカードから番号を盗み見て後日不正利用される場合も無いとは言えません。対策は利用明細を頻繁にチェックすること。旅の途中でもスマホからカード明細を確認し、心当たりない請求があれば即カード会社に報告しましょう。フィリピンの店員さんは概ね真面目ですが、万一に備えて。
現金受け渡し時の「数えて確認」ルーティン
安全策の基本は、とにかくその場で確認する癖をつけることです。Count-and-Confirmと覚えてください。具体的には:
- 相手にお金を渡すとき: 両替所やタクシーなどで日本円や大きなペソ紙幣を渡す際、「◯◯ペソあります」と口頭で確認しながら渡しましょう。相手にも自分にも認識違いがないようにするためです。特にタクシーでは「Here is ₱500」と言って渡せば、お釣り計算ミスが防げます。
- 相手から受け取るとき: 両替直後、ATM直後、お釣りをもらった直後などは必ずその場で枚数と金額を数え直します。これを遠慮する必要は全くありません。カウンターの前で堂々と確認しましょう。店員も慣れていますし、むしろ安心してもらえます。
- 複数人間のやりとり: 誰かが立て替えて払い、後で精算するときもきちんとお金を数えて渡しましょう。旅先の仲間内でも、金銭トラブルの火種は正確な確認で潰すのが吉です。
とにかくその場で確認、後になってからでは遅いというのを肝に銘じてください。海外では一度離れると泣き寝入りになるケースが多々あります。勇気を出してチェックするのは自分の権利です。
街中での防犯 – スリやひったくりへの備え
現地通貨を手に入れても、盗られては元も子もありません。セブ市内の治安は比較的良好ですが、観光客を狙ったスリはどこにでもいます。
- 人混みでの警戒: カルボン市場やコロン通り、フェスタ会場など雑踏ではリュックは前に抱える、財布は前ポケットに入れるなどして、物理的にガードしましょう。リュックに南京錠を付けておくのも手です。
- 目立たない格好: ブランド物のバッグや厚みのある財布を後ろポケットに入れていると格好の標的です。現金は分散し、外から大金を持っていると分からないようにします。アクセサリーも最小限に。
- 夜間一人歩きを避ける: 特に女性は、夜遅く人気のない通りを歩くのはやめましょう。どうしてもならタクシーを利用し、ドアトゥドアで移動します。酔っているときも要注意です。
- ひったくり対策: バイクによるひったくりはアジアでは常套手段です。道路側に高価なバッグを持って歩かない、スマホを手に持って道路に背を向けないなど気を付けてください。カフェでテーブルにスマホや財布を置きっぱなしで席を外すのも危険です。
- 万一奪われたら: 抵抗して怪我をするのは最悪なので、命の危険を感じる場合はお金は諦めてください。重要なのはパスポートやカードですが、これらが盗難に遭ったら速やかに警察へ被害届を出し、カード会社に連絡です。旅行保険にも加入しておくと金銭的損害の補填が効く場合があります。
偽札を受け取ったら? – 迅速な対応策
フィリピン紙幣の偽札は稀ですが、ないとは言えません。たとえばお釣りで旧デザイン札(現在無効)を混ぜられたり、巧妙な偽造₱1000札を掴まされる恐れも。怪しいと思ったら、以下の対応を。
- 即座に指摘: 両替直後や店でもらった時点で「あれ?」と感じたら、その場で「このお札替えてください」と申し出ます。相手も不正でなければ応じるでしょうし、本当に気づいてないだけかもしれません。一度離れると相手は責任を負いませんから、その場が勝負です。
- 銀行で確認: 旅行中に受け取った紙幣がどうにも怪しいが使う機会がない場合、銀行の窓口で事情を話してみる手もあります。ただし偽札と判明すると没収されますし、もちろん返金もないので、最終手段です。額が大きいなら最寄りのCentral Bank(中央銀行)の分行に持ち込むと正式に鑑定してもらえますが、観光客には難しいでしょう。
- 使わないこと: 他店で偽札を使おうとして発覚すると、自分が疑われかねません。無意識でも犯罪行為となるため絶対にやめましょう。疑いを持った札は隔離しておき、事情が許せば別の手段(警察や銀行)に委ねます。帰国後日本では換金できませんので、持ち帰っても意味がないです。
偽札トラブルはめったに起きませんが、疑わしきは罰せずの精神で、安全側に行動して下さい。日頃から透かし確認の癖をつければほぼ防げます。
まとめると: セブ島でのお金のトラブルは大半が注意深く行動すれば予防可能です。観光に夢中になるのも良いですが、大事な金銭面は常に一瞬立ち止まって確認する冷静さを持ちましょう。大金を扱う時は周囲の様子にも気を配り、「もしもの準備」と「迅速な対応策」を頭に入れて安全・安心な旅を楽しんでください。
日本の銀行アプリ & SMS – 海外での金融サービス利用ポイント
海外滞在中に日本の銀行やカードのオンラインサービスを使う機会もあるかもしれません。日本のネットバンキングアプリを現地で使用する際の留意点や、SMS認証への対策、安全な通信環境についてまとめます。
渡航前にやっておくべきモバイルアプリ設定
- 海外利用設定: 日本の銀行によっては、モバイルアプリやオンラインバンキングを海外のIPアドレスからアクセスするとロックがかかる場合があります。渡航前に**「海外からの利用」を許可する設定**がないか確認してください。クレジットカード会社のWebサービスなども同様です。
- 電話番号の確認: 銀行やカードの登録電話番号が最新かどうか見直しましょう。海外で万一ロックがかかったとき、日本の携帯番号に解除コードをかけてくる場合もあります。使用中の番号を登録しておくことが大事です。
- アプリ/証券カードの携行: ワンタイムパスワード生成アプリや、銀行の乱数表カード・トークンを使っている場合、それらを忘れず持参してください。海外から振込したいときに手元になくて詰むケースもあります。万一盗難に遭うと悪用されるリスクもあるので、利用時以外はセーフティボックスに保管するなど気を付けましょう。
- 残高確認: 渡航前に各口座の残高やクレカ利用可能額を把握しておきましょう。これは単なる管理面ですが、海外でいちいち確認する手間を省けます。また、クレジットカードの利用限度額を一時的に引き上げたいなら事前にカード会社に連絡しておくと良いです。
SMS受信と二段階認証 – 海外で日本の番号を維持するには
多くの日本の金融サービスは、取引時にSMSでワンタイムパスワードを送る二段階認証を導入しています。海外で日本の携帯番号が圏外になっていると、これが受け取れず困ります。
- 国際ローミング: 一番確実なのは、日本のSIMを海外でもローミング受信できる状態にしておくことです。国内キャリア(docomo/au/SoftBankなど)は大抵、SMS受信は無料で海外でも可能です(※圏外地域除く)。ローミングをオフにしていると受け取れないので、設定で**「海外ローミングON」**にしておきましょう。ただしデータローミングはオフにしておかないと高額請求になるので、SMS受信専用として日本SIMをスマホのサブスロットに入れておく運用がおすすめです。
- 予備の電話番号: eSIMや海外SIMでデータ通信する際、日本のSMSが受けられないなら、電話番号認証を回避できる別手段があるか確認しましょう。例えばGoogleの二段階認証なら事前に認証アプリを導入しておけばSMS不要になります。また、一部サービスはメールアドレス経由のOTP送信も対応しています。
- 日本の家族に転送: 最終手段として、日本にいる家族に自分の電話を預け、SMSが来たら教えてもらうという荒技もあります(SMS転送サービスはセキュリティ上金融機関は非対応でしょう)。あまり現実的ではないですが、緊急用にそういう段取りをしている方も。
- レンタルWi-Fi vs 現地SIM: SMSに直接関係ありませんが、公衆Wi-FiやホテルWi-Fiだけに頼るのは危険です。銀行アプリ使用時に盗聴リスクがあるため、できれば**自分専用の通信手段(レンタルWi-Fiや現地SIMのデータ通信)**を用いてください。どうしても公衆Wi-Fiを使うならVPNを張るなど対策しましょう。
海外からのログイン・送金のセキュリティ注意
- 不審ログインと誤認ブロック: 日本の銀行システムは、海外IPからのアクセスを不正検知して自動ブロックすることがあります。これ自体はセキュリティ向上策ですが、本人にとっては困りものです。万一ブロックされたら、銀行のサポートに連絡して解除してもらいましょう。旅行前にその銀行に海外から利用予定である旨を伝えておけば、対策してくれることもあります(カードのトラベルプラン通知と同じ発想です)。
- 安全な通信: 重要な金融情報を扱う際は、ネットカフェのPCやフリーWi-Fiは避けるのが鉄則です。どうしても公共のWi-Fiを使うなら、VPNアプリで通信を暗号化するか、日本のスマホテザリング(SIMローミング)を利用するなどリスク軽減を。
- 定期的なログアウト: 銀行アプリを使用後は必ずログアウトし、アプリを終了しましょう。自分しか使わないスマホでも、万一盗難されたときにログイン状態が残っていると危険です。面倒でも毎回ログアウト&パス認証し直す方が安全です。
渡航通知と利用限度 – 事前連絡でトラブル防止
クレジットカードやデビットカードについては、海外渡航前に利用予定を届け出ておくと、不正検知による利用停止が起きにくくなります。最近は必須ではないですが、提供されているならWEBやアプリで渡航国と期間を登録しておきましょう。これにより怪しい海外利用としてカードが止まるリスクが下がります(完全ではないですが効果あり)。
また、1日/1ヶ月の利用限度に関しても旅行前に一時引き上げを相談できます。例えば海外ATM引出限度が10万円だったのを30万円にしておくなどです。銀行によりますが電話一本で対応してくれることがあります。
まとめ: 日本の金融サービスを海外で使う際は、事前準備8割・現地2割です。帰国してから「あのSMS見れなくて振込できなかった」とならないよう、出国前にシミュレーションしておきましょう。「現地ではスマホ1台で全て完結できるように」、アプリ・認証・番号といった要素を整理しておくのがポイントです。
便利な一枚ページ – 旅先で役立つマネーのチートシート
最後に、セブ島旅行中にサッと振り返れる要点チェックリストをまとめました。印刷して持って行くも良し、スマホにメモするも良しです。
両替レート比較ステップ
- 空港では 最低限(₱1000~₱2000)だけ両替。
- 市内の複数両替所 をチェック。レート板の「Buy」値を比較。
- 納得の店で パスポート提示し両替。計算機の数字を確認。
- 受け取ったペソをその場で再計算・札チェック。OKなら完了!
- 次回のためにレシートを保管。良い店は次回も利用。
毎日の現金チェックリスト
- 朝出発前: 財布に**₱20,₱50など小額紙幣**があるか?(無ければホテルで両替を頼むか大きめ紙幣を崩す)
- 持ち歩き額: 本日の予定に合わせ必要十分なペソを。足りなければ追加両替 or ATM計画。
- 貴重品分散: メイン財布とは別に予備現金₱1000程度、そして予備カードを別ポーチに。
- 防犯準備: カバンのファスナーOK?外ポケットに財布入れてない?人混み対策確認。
- パスポート携行: 両替/大額カード決済予定ならパスポート携帯。不要ならホテルの金庫へ。
チップ素早く確認リスト
- ポーター: ₱20/荷物ひとつ。
- ルーム清掃: ₱20~₱50/泊(枕元に)。
- レストラン: サービス料無ければ総額の10%。ありなら基本不要。
- タクシー: お釣り端数₱20~₱50渡す。
- ツアーガイド: ₱50~₱100/参加者1人。ドライバーにも₱50+。
- マッサージ: ₱50~₱100を担当に。
- スマイル & サンクス: 渡す際は必ず笑顔で「Thank you!」を。
ATM利用Do & Don’t
- Do: 周囲安全確認 -> カード挿入 -> English選択 -> PIN入力 -> Savings選択 -> 金額入力 -> PHPで引き出し選択(DCC拒否) -> カード取り忘れ注意 -> 現金・明細取得。
- Don’t: 深夜・人気のない所で利用しない。暗証番号を人に見られない。「JPY表示で引き出す」は選ばない。ATMから離れる前にカード/現金をしまい忘れない。
もしもの緊急時フレーズ & 番号
- 財布やカード紛失: 「I lost my wallet.(財布を失くしました)」
最寄りの警察: セブ市警察本部 (Cebu City Police) – ダイヤル911 (全国緊急番号)または直通 +63-32-XXX-XXXX (※911が使えます)。 - カード盗難連絡(国際コレクトコール): KDDIオペレーター経由: +81-3-5467-XXXX(カード会社連絡先)
例: 三井住友Visa盗難: +81-3-6627-4392【国際コレクト可】。 - 在セブ日本国総領事館: 電話 (+63-32) 231-7321/7322。パスポート再発行や事件事故時に相談可。
- トラブル時英語:
- 両替所で: 「Excuse me, could you double-check this bill?(すみません、このお札を確認いただけますか?)」
- タクシーで: 「Keep the change, thank you.(お釣りは取っておいてください)」
- カード紛失: 「My credit card was stolen. Please block it immediately.(クレジットカードが盗まれました。すぐにブロックしてください)」。
以上を押さえれば、お金に関する心配事はぐっと減るはずです。安全第一で、セブ島の旅を思い切り楽しんできてください!
用語集 – セブ島旅行で耳にするお金関連の言葉
最後に、セブ島やフィリピンでお金にまつわるキーワードをまとめて解説します。現地での会話や掲示で目にした際の参考にしてください。
- 現金 (Cash / 現金): フィリピンでは「Cash(キャッシュ)」と言えば通じます。現地語でお金一般は「ペラ」(pera)や、セブアノ語で「クワルタ」(kwarta)といったりもしますが、観光では英語のCashでOKです。「現金のみ」は “Cash only” と表示されます。
- お釣り (Change / おつり): 店で支払い後に受け取るお釣りは “change(チェンジ)”。小銭が無いとき店員が “No change” と言ってくることも(この場合お釣り無しでOK?と探りを入れてます)。「お釣りください」は “May I have my change?” と確認すると良いです。
- 領収書 (Receipt / レシート): レストランやショップで受け取る伝票・領収書は “receipt(レシート)”。フィリピンでは消費者保護でレシート発行が義務付けられており、もらえなかった場合請求して構いません。「領収書をください」は “Receipt, please.” でOK。
- チップ (Tip / サービス料): 心付けとして渡すお金。英語でも “tip(ティップ)” で、そのまま通じます。サービス料込み= “Service charge included”、含まない= “No service charge” の表示も知っておきましょう。
- 手数料 (Fee / チャージ): ATM利用料や両替手数料は “fee(フィー)” と表現されます。例えばATM画面に “This ATM will charge a fee of PHP250.” といった表示が出ます。カードの外貨手数料は “foreign transaction fee”。
- 割引 (Discount / ディスカウント): 料金交渉で値引きしてほしい時などに使います。お店で “May I get a discount?”(値引きしてもらえますか)という具合。観光客価格から下げてもらう交渉に有効ですが、公定料金のところでは通じません。
- 上乗せ料金 (Surcharge / サーチャージ): クレジットカード使用時の追加料や深夜料金などを指します。店頭に “Credit card surcharge 3%” と書かれていたらカード手数料3%上乗せということです。できれば避けたいですね。
- 通貨 (Currency / 通貨): フィリピンペソはPHPですが、現地では “Peso” と書かれます。為替は “exchange rate” もしくは単に “rate”。両替商では “Currency Exchange” の看板が出ています。
- VAT (付加価値税)
- T/C (トラベラーズチェック): 最近ほぼ見かけませんが、両替所に “TC” と書かれていることも。Travellers Cheque(旅行小切手)の略です。日本人旅行者はもう使わないでしょう。
- ペソの俗称: 地元の若者は10ペソを “ten bucks” と言ったり、₱1000札を “one thousand” ではなく “one K” とか表現することも。観光ではあまり耳にしませんが、一応知識として。
- セブアノ語の金銭フレーズ: セブ島ではセブアノ語(ビサヤ語)が話されています。簡単な金額交渉を現地語でするとウケるかも。
- 「ピラ?」(Pila?) = いくら?(値段を尋ねる基本語)
- 「マハル」(Mahal) = 高い(値段が高い時に冗談ぽく)
- 「バラト」(Barato) = 安い(「もっと安くして」= “Pwede pa baratillo?” とか)
- 「ウェイシュクリ」(Wala’y sukli) = お釣りありません(タクシーで言われることも)
- 「サラマッ」(Salamat) = ありがとう(チップ渡す時などに)
これら用語を頭に入れておけば、現地でのコミュニケーションがスムーズになります。分からない単語があればこのリストを振り返り、落ち着いて対処してください。
以上が2025年最新版・セブ島マネーガイドです。現地でのお金に関する不安がこれで払拭できたなら幸いです。安全で楽しいセブ島旅行となりますように!